世界初のAI操縦VTOL戦闘機が空の戦いを変える

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2025年10月22日、米サンディエゴのShield AI社が衝撃の発表を行いました。X-BAT――世界初のAI操縦型垂直離着陸(VTOL)戦闘機です。この無人機は、GPSや通信が遮断された過酷な環境で自律飛行し、艦船や孤島から即時出撃可能。従来の滑走路不要で、米軍の空戦力を革命的に強化する存在として注目を集めています。

米中対立と忠実な翼の必要性

中国のミサイル脅威が高まる中、米軍は太平洋での作戦を強化中。有人戦闘機F-35のコスト高とリスクを補うため、「忠実な翼」(loyal wingman)型無人機が急務です。Shield AIのX-BATは、18ヶ月で開発されたコンセプトで、米空軍の協調戦闘航空機(CCA)プログラムに適合。有人機と連携し、偵察・攻撃・電子戦を担います。

Hivemind AIとステルス設計の融合

X-BATの心臓部はShield AI独自のHivemind自律ソフトウェア。人間の介入なしで複雑な戦術を遂行し、2,000海里超の航続距離、50,000フィート以上の高度を誇ります。F-16戦闘機用エンジン(GE F110またはPW F100)を搭載し、推力ベクタリングでVTOLを実現。ブレンデッドウィングボディのステルス設計で、内部兵器庫と外部ハードポイントを備え、多様なミッションに対応します。

2026年フライトテストへ

開発は着々と進み、地上テストをクリア済み。2026年秋に初のVTOL飛行デモ、2028年に完全ミッション運用を目指します。3機で1機の従来戦闘機より小型で、コストはライフサイクルで1/10。米海軍・海兵隊のV-BATドローンの成功を基に、すでに国防総省との協議が進んでいます。

空戦の新時代と課題

X-BATは、地上生存性と燃料依存を解消し、迅速な出撃を可能に。AIのブラックボックス性や倫理的規制が課題ですが、米同盟国への輸出も視野に。太平洋の抑止力として、中国のA2/AD戦略に対抗する切り札となるでしょう。

結論

Shield AIのX-BATは、AIが空の覇権を握る象徴。有人機を指揮官に、無人機を兵士に変えるこの技術は、未来の戦争を「無戦の勝利」へ導くかもしれません。空の遺産が、AIの翼で蘇る時代が到来です。

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